NQ系抗菌薬とNSAIDs
薬の副作用を経験したことはありますか?
風邪や腹痛で処方される薬は、多くの患者さんが飲んでいる薬。
汎用される薬は副作用も少ないと思われがちですが、注意が必要な薬もいくつかあります。
医療現場で働く私の経験から皆さんに知っていただきたい薬の副作用をブログで随時紹介していきたいと思います。
私が気になる処方は、
NQ系抗菌薬(ニューキノロン系抗菌薬)とNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる非ステロイ ド性消炎鎮痛薬の飲み合わせ。
私は、Drに問い合わせをするようにしていますが...
患者さんのお薬手帳を見ていると多くの医療機関でそういった処方が出されているので心配になります。
NQ 系抗菌薬とは,
幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌力があり、多くの感染症で処方されますが、
同時に中枢神経興奮作用があることが知られていますNSAIDs を併用した場合には,さらにその中枢神経興奮作用 が増強され痙攣が起きるケースもあります。
特に注意が必要なのは、高齢者や腎機能低下、てんかんなどがある場合。
高齢者や腎機能低下あるとNQ系抗菌薬の血中濃度が高い状態が持続する可能性があり、NSAIDs併用による副作用が起きやすい傾向にあると言えます。
一緒に処方された場合は、NQ系抗菌薬とNSAIDsを同時に服用することは避け、2時間以上空けて服用すれば副作用を招く危険は大幅に低下します。
実際の商品名を挙げてみると
NSAIDs:アスピリン、ロキソニン、ボルタレン、ポンタールなど
NQ抗菌薬:クラビット、ジェニナック、グレースビット、アベロックスなど
アセトアミノフェン、商品名カロナールはNSAIDsには分類されず、NQ系抗菌薬との併用に安全とされます。
多くの薬剤師が、チェックする点であり、患者さんには安全に服用できるよう説明します。ですので薬局での薬剤師の説明は、面倒でも聞いていただきたいなと思います。