医療ジャーナリスト・エリーのブログ

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PPI

薬の副作用を経験したことはありますか?

医療現場で働く私の経験から皆さんに知っていただきたい薬の副作用をブログで随時紹介していきたいと思います。

 

 

PPIという言葉は、医師や薬剤師が使用しますが、

正式名称はプロトンポンプ阻害薬

強い胃酸分泌抑制作用を持ち、その効能は、

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍などの消化性潰瘍

逆流性食道炎

ピロリ菌除去(抗生物質併用)

などの他、低用量アスピリン(バイアスピリンなど)服用中の胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発生を抑える目的で使用されます。

 

 

 

実際にどういった薬があるかというと、

商品名:オメプラール・オメプラゾン(成分名:オメプラゾール)) 

      タケプロンタケプロンOD錠(ランソプラゾール 

    パリエット(ラベプラゾール)

      ネキシウム(エソメプラゾール)

              タケキャブ(ボノプラザンフマル酸塩)

 

 

 

副作用の頻度は極めて低いと思いますが、ゼロではありません。

 PPI服用による副作用で私が皆さんに紹介したい症状は、血小板減少です。

 

 

 

血小板減少の症状は、血小板が減ることで出血しやすくなります。多くは、皮膚や粘膜からの出血が見られますが、稀に重症化し頭蓋内出血を招くことがあります。

 

 

 

私が薬剤師として働く中で過去に「ネキシウム」で血小板減少を起こした患者さんは、3名いらっしゃいました。この数字は、決して少ないと言えないと思います。

残念ながら、気軽にPPIを処方する医師もいるので注意が必要です。

 

 

 

痛み止めや風邪薬の処方時に胃腸障害を防ぐためにPPIを処方する医師は信用ならないと思います。また、漫然と長期に渡りPPIを処方されている現状もいかがかと思う。

 

 

 

PPIを漫然と長期投与することは保険適用にならないもので明らかに不要ということになります。PPIの投与については「胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする」と投与日数に制限があります。

 

 

そういった場合、薬剤師は医師に「疑義照会」をします。

すると大方の医師の返答は、

「『再発を繰り返す難治性逆流性食道炎のため長期投与が必要』って書いといて」

こうコメントを残すことで保険適用はOKになります。

 

 

 

 

しかし、本当に患者のため、国の医療費削減を考えれば、症状がなくなれば服用を中止するか他の薬に変更するべきだと一薬剤師として思います。

 

 

 

 

また、血小板減少以外にも強いPPIを長期服用することは好ましくはありません。

そういった意見を持つ医師のコメント見つけました。こういった正しい医師としての意見には安心します。

www.haimoto-clinic.com

 

 

薬は「もろ刃の剣」、効果と副作用が必ずあります。

不要な薬は飲まないことが大切だと思います。